ニュースリリース:旧日立ディスプレイズ

2010年10月04日

MEMS式シャッターを用いてバックライトの光を制御する
ディスプレイの量産試作品を製作

液晶ディスプレイ比で2分の1以下の低消費電力化と鮮やかな色の表示を実現

株式会社日立ディスプレイズ(取締役社長:井本義之/以下、日立ディスプレイズ)は、このたび、ディスプレイ技術の開発会社である米国Pixtronix社(本社:米国マサチューセッツ州)が独自に開発した、MEMS(Micro Electro Mechanical System:微小電子機械システム)シャッター方式ディスプレイの技術を用いて量産の試作品を同社と共同で製作しました。本ディスプレイは、ひとつひとつの画素ごとに設けた、MEMSシャッターを高速で開閉し、光の量を制御して画像の明暗の調整を行うことが特長です。画像は、赤・緑・青色の各LEDバックライトからの光を順次切り替えることにより表示します。本ディスプレイでは、液晶ディスプレイに用いられる偏光フィルムやカラーフィルタなどが必要ないため、液晶ディスプレイ比(*)でバックライトの光の利用効率は約10倍、消費電力は2分の1以下になるうえ、色の再現性などにも優れています。
日立ディスプレイズは、今回開発したディスプレイを低消費電力のニーズの高いスマートフォン、タブレット型携帯端末、デジタルスチルカメラ向けの次世代ディスプレイとして、早期の量産開始をめざします。

近年、スマートフォンやタブレット型携帯端末の普及に伴い、電池の寿命を長持ちさせるためのディスプレイの低消費電力化や、色鮮やかな表示、高速動画表示などの高画質化へのニーズが高まっています。

これらのニーズに応えるために、日立ディスプレイズは、Pixtronix社と共同で微細かつ大量のシャッターが機械的動作を正常に行うための量産技術を開発し、試作品を製作しました。
今回開発した試作品では、液晶ディスプレイとの比較で、2分の1以下の低消費電力化を実現したほか、液晶ディスプレイよりも鮮やかな色を再現しました。また、既存の液晶ディスプレイより応答速度の高速化がはかれるため優れた動画表示性能で動作し、この性能は、マイナス20℃の低温環境下でも維持されます。さらに、新聞や書籍などのカラー表示が必要でないものを読む際には、バックライトを使わず外光をディスプレイの内部で反射させて白黒表示にすることもでき、この場合、電子ペーパーと同等の低消費電力化を実現しています。このように、用途に合わせて同じディスプレイで2通りのモードで利用することができます。
今回開発した量産技術は既存の液晶ディスプレイ製造工程との互換性が高く、既存のラインでの製造が可能です。
今後も日立ディスプレイズは、今回開発した新方式ディスプレイに加え、タッチパネルなど高付加価値なディスプレイ製品のラインアップ拡充を図り、顧客ニーズに対応していきます。

なお、今回共同開発したMEMSシャッター方式ディスプレイは10月5日から10月9日まで幕張メッセで開催される「CEATEC 2010」に出展します。

* 携帯電話向けで一般的に用いられている2.5インチのQVGA(320×240ピクセルの解像度)で比較した場合。

従来の液晶ディスプレイおよびMEMSシャッター方式ディスプレイの仕組み

従来の液晶ディスプレイおよびMEMSシャッター方式ディスプレイの仕組み

試作品の仕様

光制御方式 MEMS式シャッター方式
サイズ 2.5インチ
表示モード 透過型(カラー表示)/半透過型(白黒表示)
画素数 QVGA(320×240ピクセル)

Pixtronix社の概要

会社名 Pixtronix, Inc.
社長 Nesbitt W. Hagood
本社所在地 米国マサチューセッツ州
事業内容 MEMSディスプレイ開発および技術供与
URL www.pixtronix.com

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