高精細VR専用液晶ディスプレイ1001ppiを開発
株式会社ジャパンディスプレイ(代表取締役会長 兼 CEO 東入來 信博/以下当社)は、仮想現実ヘッドマウントディスプレイ(以下、VR-HMD)専用の3.25型1001ppi 低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイ(以下、LTPS TFT-LCD)を開発しました。当社ではVR-HMD向け高精細ディスプレイの開発を加速し、2018年度中には1000ppiを超えるディスプレイを量産する予定です。
VR-HMDでは自然で緻密な動画表現が求められるため、ディスプレイの高精細化、動画ぼやけの抑制、レイテンシーの低減が必要です。当社は昨年、レンズ越しに見える画素の固定パターンを抑制するために803ppiの高精細ディスプレイを開発し、発表しました。しかしVR-HMDをより小型軽量化するためには、ディスプレイをより小さく、レンズ倍率をより大きくする必要があります。800ppiの精細度では不十分であり、1000ppi以上の更なる高精細化が求められています。
当社が開発した1001ppi LTPS TFT-LCDは、803ppi LTPS TFT-LCDを更に高精細化しただけでなく、画素の応答速度を4.5ミリ秒から2.2ミリ秒に改善することで動画ぼやけを抑制しています。またリフレッシュレートは現状主流の90Hzを120Hzまで高め、レイテンシーの低減に貢献しています。このディスプレイを用いたVR-HMDでは、ユーザがより現実に近い視覚、体感を得ることができるため、VR市場のさらなる拡大が期待できます。
当社は、LTPS TFT-LCDを長きにわたり開発してきた経験を活かし、超高精細VR専用ディスプレイの分野においてリーディングポジションを維持してまいります。
* ppi(pixel per inch)は1インチあたりの画素数
803ppi LTPS TFT-LCD | 1001ppi LTPS TFT-LCD | |
液晶モード | VR専用IPS | |
サイズ | 3.60型 | 3.25型 |
解像度 | 1920×RGB×2160 | 2160×RGB×2432 |
精細度 | 803 ppi | 1001 ppi |
応答速度 | 4.5ミリ秒(中間応答ワーストケース) | 2.2ミリ秒(中間応答ワーストケース) |
リフレッシュレート | 90Hz | 120Hz |
バックライト方式 | グローバルブリンキング |
なお、本開発製品は、米国Los Angeles Convention Center, CALIFORNIAにて、開催される『SID DISPLAY WEEK 2018』の会期中、当社ブース(#917)で、2018年5月22日~24日の3日間展示する予定です。
会場 Los Angeles Convention Center in CALIFORNIA
会期 2018年5月20日(日)~25日(金)
URL http://www.displayweek.org/
※『SID DISPLAY WEEK 』は、世界中からトップクラスのディスプレイ関係者が集まり、最新技術を発表、そして商業市場および消費者市場を代表する企業が出展する、電子ディスプレイ業界世界最大級の国際学会です。