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労働安全衛生・健康増進活動
労働安全衛生・健康増進活動
労働安全衛生への取り組み
「2022年 労働災害実績」
2022年は、外来工事作業者の災害も含め国内拠点で10件、海外で1件、計11件の労働災害を発生させてしまいました。それぞれの事象を重く受け止め、該当職場では事象を細部まで分析し、ただちに原因追及や対策を行い、並行して当社グループ内での横展開を実施し、再発防止に努めています。
労働災害撲滅強調月間
毎年全国で展開される全国安全週間に合わせ、当社グループでは独自の活動として、「労働災害ゼロ月間」を展開しています。この活動は、過去の災害を振り返り、対策の徹底と継続性の確認や、職場内の潜在リスクを洗い出し危険の芽を事前に摘み取る活動など毎年6月から7月にかけ強調した取り組みを行っています。
地震・火災ほか緊急事態を想定した防災対策
地震総合避難訓練 訓練
大規模地震による建物倒壊や火災の発生など想定されるリスクに対応した総合避難訓練を毎年全ての拠点・オフィスで実施しています。
2022年については、数年にわたり新型コロナウイルス感染拡大防止で見送られてきた一斉避難訓練を再開する等、通常の活動に戻しつつ、感染拡大に配慮した防災訓練に取り組みました。
また、緊急事態に備えて拠点に配置された各種防消火設備の取り扱い講習や、AEDを活用した救命講習や非常用階段避難器具取り扱い講習なども計画的に実施しました。
新型コロナウイルス感染予防対策
2022年も政府の発令する「まん延防止等重点措置」に同調し、社員の日々の健康観察徹底、在宅勤務の推奨や普段の生活における三密回避の行動を呼び掛けるなど対策を徹底しました。
鳥取工場・茂原工場の2会場では、ご家族を含めたワクチン職域接種(第3回目)を実施したほか、対象社員にはワクチン接種休暇(有給)を付与し接種率向上促進に努めました。
健康経営
戦略マップ
「健康経営で解決したい経営課題」と「具体的な取り組み(健康投資と期待する効果)」のつながりを視覚的にわかりやすくするために戦略マップを策定しました。
健康経営 2022年度調査結果
①健康経営度評価結果
■総合順位 : 1051~1100位/ 3169 社中(300社増)
■総合評価 : 55.0 (1.6ポイント下降 前回偏差値 56.6)
②評価の内訳
※各側面の数値は、回答法人全体の平均に基づく偏差値です。各側面の数値に重みを掛けた値を合算して、得点・順位を算出しています。
※トップの数値は項目ごとの最高値です。なお、所属業種の有効回数が5社未満の場合、業界トップには「-」を表示しています。
③評価の変遷(直近5回の評価結果)
2022年度 | 2021年度 | 2020年度 | 2019年度 | 2018年度 | |
---|---|---|---|---|---|
総合順位 | 1051~1100 | 801~850 | 1801~1850 | 1201~1250 | 751~800 |
総合評価 | 55(↓1.6) | 56.6 | 44.5 | 50.7 | 52.9 |
回答企業数 | 3169 | 2869 | 2523 | 2328 | 1800 |
■前回調査より、総合評価が1.6ポイント下降、順位も250社下降しました。回答法人全体において年々ポイント上昇がみられることから、今後も健康経営優良法人認定維持していくためには、それぞれのフレームワークの詳細項目を分析し、確実に改善するために重点施策・主要改善項目を明確にしていくことが必須となります。
健診データまとめ① 飲酒習慣・喫煙習慣
基準:喫煙習慣* : 喫煙率
飲酒習慣* : 頻度が時々または毎日かつ 飲酒日1日当たりの飲酒量が清酒換算で2合以上
矢印についての説明 : 矢印の向きで増減(赤色:悪化 青色:改善)を表しています。
ポピュレーションアプローチ 2022年度 健康リテラシー実施内容 | |
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その他 | |
禁煙についての意識調査 | |
禁煙支援キャンペーン | |
受動喫煙について | |
禁煙タイム実施 | |
がん検診支援施策および知識の普及啓発 |
■ 飲酒習慣について
JDI全体および男女別ともに改善が見られました。昨年度、ポピュレーションアプローチとしてアルコール依存への注意喚起をはかるため、AUDITの情報提供を行なったり、ハイリスクアプローチとして対象者へ個別に面談を実施し適正飲酒の理解に力を入れたことが成果につながったと考えられます。
■ 喫煙習慣(喫煙率)について
一昨年度、ハイリスクアプローチとして禁煙希望者175人へ個別に対応し、昨年度も引き続き個別支援を重視した結果、0.9%の改善が見られ、2025年度目標の26%を下回ることができました。今後も喫煙率低下は、微減しか見込めないと思われますが、根気強く支援継続していくことで改善へつげていきたいと考えています。
健診データまとめ② 適性体重・運動習慣・睡眠習慣
基準:適正体重* : BMI18.5~25未満
運動習慣* : 1週間に2回。1回あたり30分以上
睡眠習慣* : 睡眠により 十分な休養がとれている
矢印についての説明 : 矢印の向きで増減(赤色:悪化 青色:改善)を表しています。
ポピュレーションアプローチ 2022年度 健康リテラシー実施内容 | |
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栄養 | スマート和食(3回シリーズ) |
おにぎりダイエット 糖化 | |
運動 | 体力保持・増強・簡単体力測定 (ロコモティブシンドローム) |
腰痛予防体操 (インナーマッスル・バランス力の鍛え方) |
■ 適正体重について
男性が0.2%低下、女性は、0.8%上昇したことでJDI全体としては、昨年と変化ありませんでした。
今後は、個々の生活習慣の見直しをポイントに改善点が見つけられるよう支援を継続します。
■ 運動習慣について
全国平均には及びませんが、男性は0.3%、女性は1.3%上昇し、JDI全体としても0.4%上昇しています。コロナ禍を経て運動の機会が増えてきたことが要因の一つと考えられ、この傾向を維持するために「定着」をキーワドとして取り組み内容やタイミングを考慮した企画を実施します。
■ 睡眠習慣について
睡眠習慣は、それぞれの生活背景が大きく影響するためハイリスクアプローチを主として、個々が実行可能な具体策の提案を支援の要点とし改善を図ります。
健診データまとめ③ 高血圧・糖尿病ハイリスク
矢印についての説明 : 矢印の向きで増減(赤色:悪化 青色:改善)を表しています。
■ 血圧・血糖値リスク者について
リスク者の比率は、どちらも増加しました。
原因特定は、難しいですが、個別指導や特定保健指導、精密検査の受診を強化することで、ハイリスク者の低減を目指します。
■ 高血圧者の状況について
高血圧者割合は、0.4%増加しましたが、治療中の割合も6.1%増加しました。ただし、治療中にもかかわらず、コントロールできている者の割合は16.8%減少していることから、治療開始となってもコントロールできているかの視点をもち、個別面談の際に「定着できる具体策」をポイントにした支援を実施します。
■ 糖尿病者の状況について
糖尿病者の割合は1.5%増加していますが、治療者も6.5%増えています。ただし、コントロールできている者の割合は、2.6%減少してしまっており、薬物療法のみならず生活改善が定着するよう個々の生活背景に応じた個別支援をすることが重要です。
■ 健康診断・特定保健指導について
定期健康診断は、今年度も100%実施しました。
精密検査受診率(-18.5%)および特定保健指導終了率(-9.1%)低下の原因は、東浦生産停止に伴い、年度途中に退職する方が多くなったためフォローが完了できなかったことがあげられます。
プレゼンティーイズム
何らかの疾患や症状を抱えながら出勤し、そのため、業務遂行能力や生産性が低下している状態のこと
病気やけががないときに発揮できる仕事の出来を100%とし過去4週間の自身の仕事を評価してください。
SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大1項目版)
矢印についての説明 : 矢印の向きで増減(赤色:悪化 青色:改善)を表しています。
全従業員へのアンケート : 回収率98.8%
■ 前年度との比較
- 100%単独比較 ・・・・3.1%減少(悪い)
- 90%以上での比較・・・1.2%減少(悪い)
- 80%以上での比較・・・0.6%増加(良い)
■ 研究班との比較
- 100%単独比較 ・・・・5.7%高く(良い)
- 80%以上での比較・・・1.8%高く(良い)
■ まとめ
92.0%の人が70%以上の健康状態と回答しており、病気やケガなど、何らかの理由があって100%のパフォーマンスとは言えないものの業務に支障のあるほどの状態の人は、確実に減っていると言えます。
今後もウェルビーイングを目指し、ひとりひとりの健康度があがるような支援を実践していきます。
ストレスチェックまとめ
矢印についての説明 : 矢印の向きで増減(赤色:悪化 青色:改善)を表しています。
ポピュレーションアプローチ 2022年度 健康リテラシー実施内容 |
受講率 受検率 |
未受講者 フォロー 受講率 |
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メンタルヘルス | セルフケア研修:アサーション | 97.3% | 100% |
管理監督者研修:ハラスメント | 81.8% | 100% | |
ハラスメント・アンコンシャスバイアス(3回実施) | 100% | ー | |
ストレスチェック | 99.1% | ー | |
ストレスチェック集団分析フィードバック | 100% | ー |
■ 受検率について
ストレスチェック受検率は、昨年と比べ0.1%減少しましたが、99%という依然として高い状況です。自分の体調を管理するうえで、フィジカル面は健康診断結果、メンタル面はストレスチェック結果を客観的な指標として用いることが浸透してきたためと思われます。
■ 高ストレス者率について
ストレスチェックの回答から、心身のストレス反応、仕事のストレス要因、周囲のサポートを評価点に換算し、個人のストレス度合をもとに高ストレス者を判定しています。厚生労働省が公表している実施マニュアルの判定基準では、受検し た労働者の10%程度が高ストレス者となるように設計されているなか、JDIでは7.6%と低い状態を保てています。さまざまに社会環境・事業環境が変化していく中、今後も現状を維持できるよう個別背景を汲み取りながらひとりひとりへ丁寧な支援を実施していきます。
■ 健康いきいきアウトカムについて
職場改善に繋る重要なアウトカムとして、ワークエンゲイジメント(労働者の仕事へのポジティブな関わり)、職場の一体感(職場のソーシャルキャピタル)、職場のハラスメントを測定しています。近年、そのすべての指標において数値が改善傾向にあることから、現在の取り組み実績や方向性を踏襲しつつ今後の研修や職場分析フィードバックを企画継続していきます。