ニュースリリース:旧日立ディスプレイズ

2006年4月10日

デジタルテレビ用IPS液晶パネルにおける動画対応新技術「フレキシブルBI」を開発

株式会社日立ディスプレイズ(取締役社長:森和廣)と株式会社日立製作所 中央研究所(所長:福永 泰)は、このたび、テレビ用高画質「IPS液晶」に搭載している動画対応技術「スーパインパルス駆動」における新技術「フレキシブルBI」を開発しました。今回の新技術により、輝度やコントラストを最高に維持しつつ、動画性能を改善することが可能となります。
なお、本開発品は、2006年4月より量産適用を開始しています。

液晶ディスプレイは、一般的にフレーム周波数60Hzで動作し、表示フレーム期間中(16.7ms)に同一画像が出ているホールド型駆動であるため、網膜残像による動画ぼやけが発生します。そのため、日立では、これまで、画面に20~30%の黒データを挿入し、インパルス型駆動とすることで、画性能を改善してきました。しかしながら、同方式では、本来、液晶パネルが有している性能よりも輝度が若干低下するという課題がありました。

そこで、今回、日立では新動画駆動技術「フレキシブルBI」を開発し、この課題を解決しました。
本技術では、フレーム周波数を従来の2倍となる120Hz、フレーム時間を半分の8.3msに高速化しました。
さらに、輝度(階調)に応じた最大50%の黒データをフレキシブルに挿入することで、動画性能を向上させています。
具体的な動作としては、ホールド型駆動60Hzにおける1面のデータを2面に分けます。
1面には、原画像よりも明るい画像、もう1面には黒データを含む暗い画像を割り当て、2面の時間積分で同一輝度となるよう、120Hzのインパルス駆動を行います。動画ぼやけを改善する黒挿入率は、従来比約1.5倍となります。

*BI:Black Data Insertion (黒データ挿入)

スーパインパルス駆動

動画ぼやけは、液晶パネルのようなホールド型発光の場合に、人間が生理的に感じる網膜残像に起因するものです。この問題は、NHK他で研究され、CRTのように蛍光体が瞬間的に次々と光っていくようなインパルス型発光にすることで、解決できることが示唆されていました。日立では、インパルス発光を実現すべく研究し、2001年春のSID(Society for Information Display)にて、スーパインパルス駆動(オーバドライブ+黒挿入)を発表しました。その後、2002年秋の世界初の製品化(20型)に加え、2003年秋には32型IPS液晶を市場投入。さらに、2005年には、黒挿入に同期させたバックライト点滅を実用化しました。

IPS液晶とオーバドライブ

オーバドライブとは、液晶の立上げ、立ち下げ時に過電圧を印加することにより、実効的に応答速度をあげるものです。IPS液晶は、横電界により、液晶分子がTFT基板に平行な面で回転するもので、各階調間(低輝度から高輝度まで)における応答速度の偏差が小さく、オーバドライブの効果が大きいという特徴があります。

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